唾液腺の多形腺腫様所見を示した乳腺硬化性乳頭腫の一例

愛知県がんセンター中央病院 臨床検査部1)
同遺伝子病理診断部2)
愛知県立大学看護学部3)
堀田 ありさ1) 植田 菜々絵1) 尾関 順子1) 所 嘉朗1) 長坂 暢2)
村上 善子2) 菅野 雅人2) 佐々木 英一2) 細田 和貴2) 越川 卓3)
谷田部 恭2)

症例

乳腺穿刺 80歳代 女性
[材料]乳腺
[臨床経過]
腫瘤摘出の約1カ月半前に左乳房腫瘤に気づき、近医を受診、左乳癌と診断され、当院を受診した。
精査にて右乳房にも腫瘤が認められ、転移、あるいは同時乳癌の疑いにより、穿刺吸引細胞診が施行された。

細胞診所見

腫瘤摘出の約1カ月半前に左乳房腫瘤に気づき、近医を受診、左乳癌と診断され、当院を受診した。
精査にて右乳房にも腫瘤が認められ、転移、あるいは同時乳癌の疑いにより、穿刺吸引細胞診が施行された。

組織所見

乳管上皮様細胞とそれらを介在する筋上皮様細胞が、背景に線維硝子化や軟骨粘液様の間質を伴いつつ増殖していて、硬化性乳頭腫と判断され、間質の性状を踏まえると多形腺腫に相当する病変と考えられた。

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病院別