子宮内膜間質肉腫の1例

東海細胞研究所
宮澤明奈、牛丸一樹、坂本寛文、田中卓二

症例

子宮体部 40歳代 女性
子宮内膜

【臨床所見】
不正出血が20日間続く

細胞診所見

間質細胞と腺上皮がみられ、子宮内膜材料として適正と考えます。
こん棒状の腺上皮集塊には異型はなく、間質成分は小型円形、単一にみられます。
間質細胞は核小体の目立つ円形核で一部に核分裂像を認め、子宮内膜間質肉腫疑いが示唆されました。

組織所見

1週間後に子宮内全方向掻爬 が行われ、核小体の目立つ間質細胞の増生が著しく核分裂像も散見され子宮内膜間質腫瘍が示唆された。
免疫染色により高悪性度子宮内膜間質肉腫と診断された。

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まとめ / 考察

子宮内膜のスクリーニングでは、上皮細胞と間質細胞を常に念頭においての検鏡が必要であることを改めて確認できた症例であった。
弱拡での全体像の観察が重要と考えられた。

病院別