子宮瘤膿腫、子宮頚部細胞診でadenocarcinomaと診断された症例

中濃厚生病院産婦人科、検査科病理*、岐阜大学医学部産婦人科**、ひろレディスクリニック***
山際三郎、加藤順子、伊藤綾子、太田俊治、友影龍郎、各務里奈*、稲葉滋楼*、森　良雄*、藤本次良**、大西尚美***、矢田敬二***

症例

子宮頸部 60歳代女性
69歳。茶色帯下。
近医で子宮瘤膿腫、スメアadenocarcinoma、子宮ゾンデ挿入不能。
当科初診。MRI検査。CA125　12.8、SCC抗原　0.7。

細胞診所見

スメア：きれいな背景。集団状、立体的な重積性、高度のN/C　の深層悪性細胞腺癌細胞の円柱上皮細胞、偽重層化、細長いきれ様・ロゼット様・毛バタキ様・柵状・小腸管状配列。
核は、裸核、(卵・長・類)円形で偏在し、大小不同は軽～中等度、核径の長径は8～15μｍ。
クロマチンは、細・微細粗・中等度顆粒状・opaque　状、平滑明瞭な核縁への集積。

組織所見

1～2個の明瞭な核小体の腫大。
細胞質は、（高）円柱状・立方状、豊富で著しく明るい、好青色性。
Adenocarcinoma　in　situ