子宮頚部大細胞神経内分泌癌の一例

1) 三重大学医学研究科腫瘍病理学
2) 三重大学医学部附属病院病理部
3) 三重大学医学部附属病院乳腺センター
金山和樹1), 今井裕2), 福留寿生2),北山美佳2, 3), 米田操1) , 柴原亜希子2), 藤田良浩2), 内田克典1), 白石泰三1)

症例

子宮頸部 60歳代 女性
61歳女性、不正出血のため近医を受診。
超音波検査で子宮頚部に2cm大の腫瘤を認めた。当院にて子宮頚部細胞診、生検組織診で大細胞神経内分泌癌(以下LCNEC)と診断され子宮両側付属器切除術が行われた。

細胞診所見

やや大型の異型細胞が孤立散在性に多数認められた。
N/C比は高く裸核状で、ごましお状のクロマチン、木目込み細工様の配列、ロゼット様の配列が認められた。

組織所見

充実胞巣状、索状構造を呈して浸潤増殖した病変を認めた。
ごましお状のクロマチン、ロゼット配列、木目込み細工配列を伴っていた。
免疫染色はCD56陽性、chromograninA陰性、synaptophysin弱陽性でありLCNECと診断された。

image003

まとめ / 考察

LCNECの特徴的細胞所見であるごましお状のクロマチン、木目込み細工配列、ロゼット形成を同定することが重要と考えられた。

病院別