尿細胞診-コンタミ例-②

佐竹立成

症例

尿 60歳代 女性
肉眼的血尿で泌尿器科受診、自然尿細胞診。 Class II 。性器出血があるので、婦人科受診。子宮頸部、子宮内膜細胞診、子宮内膜生検を行った。
1週間後泌尿器科で自然尿細胞診。今回供覧標本。
初診の半月、2ヶ月後それぞれ自然尿細胞診。Class II
初診1か月後子宮両側付属器摘出術をうけ、子宮体部癌、類内膜癌と診断された(図4)。

細胞診所見

標本には小型細胞の集塊が認められた。集塊をピントをずらして観察すると腺管配列が認められた。細胞は核異型に乏しく腺癌と確定診断困難で、腺癌疑いとされた(図1,2,3)。

組織所見

診断:子宮内膜癌細胞の自然尿へのコンタミネーション。細胞診標本のみでは、診断困難であるが、臨床経過を参考にすれば診断可能と考えられる。

病院別