未分化大細胞型リンパ腫の一例
症例
リンパ節 10歳代 男性
頸部リンパ節腫大を自覚し、当院紹介受診。頸部リンパ節穿刺吸引細胞診が施行された。
頸部リンパ節腫大を自覚し、当院紹介受診。頸部リンパ節穿刺吸引細胞診が施行された。
細胞診所見
豊富な細胞が緩い結合性や散在性に出現していた。豊富な細胞質を有し、細胞形は楕円形、核は偏在傾向で、ホジキン様の2核細胞が混在していた。また大型核小体を認めた。一部に腎型の核を有する異型細胞も見られた。ギムザ染色にて細胞質は好塩基性で、空砲を認めた。以上の所見から、細胞診は悪性で、悪性リンパ腫の可能性を考えた。
組織所見
腫瘍細胞は多様性に富み、円形、楕円形核を有する大型細胞に加え、馬蹄形、腎臓様、ドーナツ様の核形を示すhallmark cellの混在がみられた。
免疫染色では、ALK+、CD30+、 EMA+で未分化大細胞型リンパ腫, ALK陽性(ALK-positive ALCL)と診断された。
免疫染色では、ALK+、CD30+、 EMA+で未分化大細胞型リンパ腫, ALK陽性(ALK-positive ALCL)と診断された。
まとめ / 考察
未分化大細胞型リンパ腫, ALK陽性(ALK-positive ALCL)の症例を経験した。
細胞所見と年齢から悪性リンパ腫の病型を絞り込むことによって、セルブロック検体の免疫染色で診断することができた。また年齢の重要性を再認識した。
細胞所見と年齢から悪性リンパ腫の病型を絞り込むことによって、セルブロック検体の免疫染色で診断することができた。また年齢の重要性を再認識した。