Pulmonary amyloidosisの1例

玉置 和仁, 前田 由実, 久野 欽子, 中林 洋
三重中央医療センター 臨床検査科

症例

気管支擦過 80歳代 男性
80歳。
【材料】気管支鉗子
【臨床経過】
めまいや無気力感、強い倦怠感を主訴に近医を受診。
肺レントゲン写真にて右上葉に結節性陰影を指摘され、当院紹介。
喫煙暦は20本/日を59年間。当院CT検査では両上葉に結節を認めたが、石灰化や浸潤影は見られなかった。
気管支内視鏡を行い、鉗子にて細胞診材料と、組織材料を採取した。

細胞診所見

リンパ球を背景にライトグリーン好性の重厚な無構造物質がみられる。
好中球性の炎症像は認めない。全体的に細胞成分に乏しく、強拡にてリンパ球が無構造物質内に認められる。
多核組織球は見られない。

組織所見

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リンパ球浸潤を伴った線維化組織と共に塊状のアミロイド沈着が認められる。
Congo red 染色陽性で、過マンガン酸処理に抵抗性であった。
免染では、免疫グロブリンL鎖陽性、トランスサイレチン(プレアルブミン)陽性、アミロイドA陰性、β2-ミクログロブリン陰性であった。

 

病院別