子宮頸部印環細胞型粘液性腺癌の1例

藤井多久磨1)、河合智之1)、塚本徹哉2)
藤田保健衛生大学 産婦人科講座1)、藤田保健衛生大学 病院病理診断科2)

症例

子宮頸部 40歳代 女性
2カ月前の検診での子宮頸部細胞診で異常を指摘され、精査目的に当院へ紹介となった。

細胞診所見

N/C比大で、クロマチンが増量し、偏在する核と、胞体内にPAS陽性の粘液を持った異型細胞を認めた。結合性のある乳頭状の集塊も見られたが、孤在性の細胞を主体とした細胞像であった。低分化な腺癌や印環細胞癌を考える所見であった。

組織所見

子宮頸部の隆起性の腫瘍であった。腺腔様の構造の残存もあるが、多くは結合性の弱い孤在性の腫瘍の増生からなっていた。印環細胞様腫瘍細胞も多数認めた。

まとめ / 考察

原発か転移かの鑑別を要したが、術前の上部消化管内視鏡検査では異常所見は認めず、臨床所見や病理組織所見から子宮頸部原発の印環細胞型粘液性腺癌と診断した。