気管支洗浄

名古屋第一赤十字病院

症例

気管支洗浄 70歳代 男性
73歳、近医にてXpにて左下肺野に結節陰影を指摘され、当院に紹介。
CTにて異物や真菌感染などの気管支閉塞機転が疑われた。
確定診断のため気管支内視鏡を施行された。

細胞診所見

暗褐色の細胞顆粒状物質を認める背景に異型性のない気管支円柱上皮細胞と孤立散在性にN/C比大の異型細胞が出現している。
異型細胞は細胞質内に背景と同様な暗褐色顆粒状物質を認め、核クロマチンは細顆粒状で大型の核小体を有している。
暗褐色顆粒状物質は塵埃細胞にみられる炭粉顆粒とは異なり、気管支洗浄液は灰黒色を呈していることからMalignant melanomaと考えた。

組織所見

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気管支内腔に血管を軸とした乳頭状構造をとる異型上皮がみられます。
辺縁では周囲の肺胞内腔に充満するように充実性の胞巣を形成して進展しています。
異型上皮は細胞質内に褐色色素がみられ、核小体明瞭な大型核を有している。
免疫染色ではHMB45(+)、S-100(+)でありMalignant melanomaとした。

病院別