上咽頭癌の頸部リンパ節転移を疑う若年男性の1例

〇岩田晃裕(CT)1)桒原恭子(MD)2)長谷川昌義(MD)2)

症例

右頸部リンパ節 10歳代 男性
3か月前より続く右頸部痛を主訴に近医受診。近医MRIにて頸部リンパ節腫脹を認めたため当院受診。右上咽頭腫瘍および右頸部リンパ節腫脹に対し、右上咽頭生検、右頸部リンパ節FNA施行。

細胞診所見

血性背景に細胞集塊および反応性リンパ球を認める。
細胞集塊は核クロマチンの増量した腫大核を有し核小体が目立つ異型細胞で形成される。流れのある配列を示す部分を認める。結合性のある重積集塊を示すため上皮様集塊を疑う。

組織所見

多数のリンパ球を背景にクロマチンの増加した異型細胞の胞巣を認める。異型上皮胞巣は免疫染色にてAE1/AE3(+)、EBER(+)を示し、nasopharyngeal carcinoma (lymphoepithelial carcinoma)と診断した。

まとめ / 考察

上咽頭癌は頸部リンパ節へ転移しやすいとされ、頸部リンパ節転移による首の腫れ・しこりなどを契機に発見される場合がある。頸部リンパ節FNAで上皮様腫瘍を疑う所見を認めた場合は若年者でも上咽頭癌も念頭に置くべきである。

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